【UUUM】何でもありじゃない!人気ユーチューバーゆえの責任感 Vol.2

YouTuberの日々の活動をサポートするUUUM社の鎌田社長に同社の可能性を伺うインタビュー(全3回)の第2回。前回の記事はこちらです。

来る者拒まず!人気ユーチューバー輩出の秘訣

小林賢治(シニフィアン共同代表。以下、小林):今では「ユーチューバーをやるならとりあえずUUUM」と言われるまでにユーチューバーの中ではブランドが確立したことで、ユーチューバーの側からコンタクトが来るケースも多くなったと思いますが、それでも優れたユーチューバーを発掘するのは難しいですよね。発掘する際の秘訣みたいなものはあるんですか?

鎌田和樹(UUUM株式会社代表取締役。以下、鎌田):こちらから声をかけることもありますが、とにかくYouTubeを見続けて引っかかった人がいたら、過去の動画を全て見て声をかけるかどうか決めます。逆に問い合わせをくれた場合は、法律的な違反がなくてやる気があれば、基本的には全員受け入れることにしています。そうやって受け入れたユーチューバーは特にマネージャーもつけず、動画の内容にもノータッチです。切磋琢磨して上がってきてくださいというスタンスですね。

これが我々の考える、有名ユーチューバーを輩出する秘訣です。3人のうち有名なクリエイターが1人出るのと、300人のうち1人が出るのだったら、確率論で比較したらどう考えても300人抱えていたほうがいいわけですよね。今は4000人のユーチューバーを抱えていますが、動画は彼らが作ってくれるわけで、こちらの持ち出しはほぼゼロですから。

小林:なるほど。まずは数を押さえるということですね。最近だとどんなユーチューバーさんが人気なんですか?

鎌田:最近は、すしらーめんりく、釣りよかでしょう、おるたなChannelあたりが勢いありますね。

「ネットだから何をやってもいい」は通用しない。MCNならではの責任

小林:少し聞きづらい質問になりますが、他社のケースを見ていると、ユーチューバーが問題を起こすようなことがあったりしますよね。そういったリスクの管理はどのようにしているんですか?上場してからそういったリスクサイドの質問が増えたと思いますが。

鎌田:専属のユーチューバーについては徹底的に研修をやっています。一番注意しないといけないのはリーガルリスクで、著作権周りや原盤権については当たり前のように研修していますし、レピュテーションリスクについてもSNSの使い方などは研修でしっかり学んでもらっています。ただ、レピュテーションリスクについてはなにが正解かというのも水物だと思うんです。なので、ユーチューバーからいつでも相談してもらえる環境と、恥ずかしいことをしていないと言える体制をしっかりと作っておくことが重要だと考えています。

「ネットだから何をやってもいい」と解釈する方が少なくありませんが、僕らはこれを一つのビジネスと捉えているので、ネットだからというのは関係なく、自分たちがビジネスをする過程で守るべきことはしっかり守るということを当たり前にやっています。それがビジネスをする上での責任ですよね。

小林:日本のMCNでそこまで徹底してコンテンツに対して責任を取る姿勢を示しているところはあまりないと思うのですが、そのような意識はどこから生まれたんですか?

鎌田:僕は当たり前のことをやらない人たちのほうがおかしいと思ってます。僕らは正しいことを正しくやろうとしているだけです。逆にいい加減にやる人たちのことが理解できません。

例えば僕らは、企業と取り組んでいる動画には全て「提供」の表示を入れています。中には「再生回数が下がるから入れないでください」とおっしゃる企業もあります。それは「ユーザーは広告を嫌う」というイメージがあるからだと思うんですが、実際に再生回数のランキングを見ると、上位は企業とのタイアップ動画だったりするんですね。企業からお金をもらうことで、普段は撮れない動画が撮れて、それによって動画のクオリティが上がることもあるわけですから。

つまり、企業のロゴを入れるから再生回数が下がるんじゃなくて、出来上がったもののクオリティが低いから再生回数が下がっているというだけなんです。再生回数を下げるのは企業のロゴではなくて、作品のクオリティです。それに、優良誤認(誇大広告などで、商品やサービスの内容が実際以上に優れていると消費者を誤解させること)をさせたところで、後々いいことなんてないじゃないですか。優良誤認をさせたのが後からバレて困るのはユーチューバーなんですから。

この話をした時に、それでもロゴを入れたくないって人のことが僕は理解できないんです。見る人の立場に立った動画を提供していくことが正しいんだから、全世界的にいってもそうなっていくはずだし、そうした正しい取り組みをUUUMがいち早くやっているんだから、むしろポジティブなことですよね。それが嫌だと言うユーチューバーはうちにはいません。

小林:正しいことをやることで守るべき責任を果たすということですね。そうやって業界のルールを率先して作っていっているんですね。

鎌田:ユーチューバーという存在を世間はまだまだ受け入れていないのかもしれませんが、僕らがやっていることを一つ一つ紐解いていったら、ビジネスとしてごく当たり前のことをしているとわかっていただけると思うんです。それをビジネスチックに語ると夢を壊してしまう気もするのであまりしないんですが、理屈としてはとても簡単なところに落ち着いていくんだと思いますよ。