【みらいワークス】コンサルタントと起業を両立させるプラットフォーム Vol.2

「プロフェッショナル人材が挑戦するエコシステムを想像する」をビジョンに掲げ、フリーコンサルタントのための案件紹介サイト 『FreeConsultant.jp』を運営するみらいワークス。岡本社長に、同社のビジネスの特徴や今後の展開について伺うインタビューの第2回(全3回)。前回の記事はこちらです。

(ライター:福田滉平)

クライアントファーストではないコンサルティングサービス

朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):みらいワークスのビジネスは、自動的なマッチングではなく、御社が登録者から選抜して、プロジェクトにアサインされているという点では、コンサルティングファームに近い動きですよね。

岡本祥治(みらいワークス代表取締役。以下、岡本):クライアントから見ると、おっしゃる通りで「メンバーをすべて外注している」コンサルティングファームに見えると思います。
ただ、我々は個人の独立している人たちに活躍できる場所を提供したい、という思いを実現しようとして、たまたまこのスキームに行き着いただけで、お客様に対しても「我々はクライアントファーストではありません、人材側を大切にしている会社です。」とお伝えしています。
あくまで、独立している人たちのためにサービスを提供していますし、クライアント企業にとっても「そういった人が来たほうが御社にとっても良いですよね?」と、常々お伝えしているんです。
フリーの方がどんどん活躍できるようにしていこう。これは安倍政権の政策としても言及されていることです。「フリーランスを活用してビジネスを推進する、そんな新しい働き方を実践する会社になりましょうよ」というのが、我々が訴えている点です。プロフェッショナル人材のニーズが起点であるという意味では、我々はコンサルティングファームではないんですよ。

小林賢治(シニフィアン共同代表。以下、小林):それはおもしろいですね。あえて考え方をクライアントにも宣言してらっしゃる。

岡本:我々は、会社の理念でも「日本の未来のために挑戦する人を増やす」と言っているように、人に向いている会社なので、ここは嘘を付けないところですね。社内でもそういったことを徹底して伝えています。

パワーポイントのための徹夜はしない。

朝倉:一般のコンサルティングファームであれば、パートナーが1週間に1回、クライアントとミーティングを行い、その人が責任を持ち、会社の看板を背負ってサービスの品質保証をするのが一般的だと思うのですが、御社の場合、どうやってクオリティを担保されているんですか?

岡本:弊社の場合、成果物納品の形は一切していません。ほとんどの契約は準委任契約で、成果物の納品ではなく、プロジェクトのプロセスにコンサルタントがちゃんと関与するといった点に責任を負っています。あくまで業務に対するパフォーマンスをコントロールしているのです。
その線引きをすることが、コンサルティングサービスを安く提供できる理由の一つであり、また、弊社が伝統的なコンサルティング会社ではない、もう一つの理由でもあります。

小林:コンサルタント時代は、納品物である資料の作成に相当な時間がかかっていましたからね。最後の最後に、データの精緻化や見栄えの面での修正を行ったり、ちょっとしたことをパワーポイントに付け加えたりといったことに、何時間も工数がかかるということがよくありました。

岡本:精緻な資料の納品自体を責任として負わないというのが、我々の捨てたことなんです。
この辺は、コンサルティングファーム出身者には「なるほど」と思っていただけるんですが、普通の業界の人に話しても、なかなか分かってもらえないと思います。ただ、納品責任まで負ってしまうと、コンサル会社と一緒になってしまいますし、フリーの方がそこまでやるのは、工数の面でもなかなか難しいんですね。
できることと、できないことを明確にして、できないことはやらないと最初から言い切っています。

小林:コンサルティングファームにいた者からすると、非常に納得がいきます。コンサルタントは、実践の段階まで入り込めないことがままあるので、その分より一層きちんとした資料として残すことに工数をかけていたということもありましたが、事業会社の立場からすれば、実際には口頭で話せば済む話だったりもするんですよね。工数をかけているポイントが違うということですね。

岡本:そういう意味では、我々がやらないと決めたことの一つに、クライアント候補先への提案書を書かない、というものもあります。ここ最近は、大きな仕事を取る時に提案書を書き起こすことがたまたま2回ほどありましたが、上場する9月までに提案書を書いたことはほぼありません。そこってすごくコストがかかるじゃないですか。

朝倉:提案書も、裏では予算も付けて、2週間ほどかけて作成していますからね。

岡本:結局、提案書作成のコストが後になってクライアントに上乗せされて請求されているわけですよね。それはやりません。プロジェクトの体制について、「この人がメンバーで私がプロジェクトマネジャーです」とお伝えするだけです。

小林:そういう意味では、「こういうプロジェクト体制になります」という部分が、クライアントにとっては品質保証として十分に機能しているんですね。

常駐プロジェクトと起業家の二足の草鞋

朝倉:プロジェクトあたり、どれくらいの人数でチームを作るのでしょうか?また、そのチーム構築は、どのように行っているのですか?

岡本:プロジェクトは、1~2人くらいから始まるものが多いのですが、最終的には、3~4人くらいの規模になることが多くなっていますね。そのなかでは、ある程度のリーダークラスの人を置いてチームとしてやることもありますし、全く異なる作業をする独立した人材が集まってチームを作ることもあるので、ケースバイケースです。
例えば、大きなお客さんに、売上1兆円を超える総合メディア企業がいるのですが、このクライアント先には、常に10人前後のコンサルタントが常駐しています。ただ、部署ごとに、2人チームで入っているところもあれば、1人でプロジェクトマネジメントしている方もおり、動き方はプロジェクトごとにバラバラです。
とある事業子会社の企画部門に3年も常駐している人もいます。毎年のように戦略作りから実行支援まで行い、ほとんど社員みたいな感じですね。

みらいワークス「成長性に関する説明資料」より

朝倉:その方は、どうして正社員にならず、独立したままなのでしょうか?独立したままのほうがやりやすいといった事情があるのでしょうか?

岡本:その方は、2人で会社を作り、いろんなビジネスの立ち上げを試行錯誤されています。起業された会社はまだうまくはいっていないので、もう1人の方が、起業した会社にフルタイムで入り、登録者の方はその会社では1割2割くらいしか稼働せず、独立したコンサルタントとして業務委託でお金を稼いでいます。
もちろん、転職するという選択肢もありますが、彼は自分のビジネスをやりたいとおっしゃっているので、その選択肢をとることはないと思います。

朝倉:御社はプロジェクトの額に対して、どの程度の仲介料を取ってらっしゃるのですか?伝統的なコンサルティングファームの場合、パートナーであるか否かによって、個人が得る収入は雲泥の差があります。コンサルタントが独立して「直接やるとこんなにフィーをもらえるの?」と驚くというのはよく聞く話ではありますが、御社の場合、プロジェクトからはどれくらいの仲介料を取っているのですか?

岡本:ターゲットを20%と設定しています。昨年度の粗利率ですと19%くらいです。これが高いか安いかは人によって違うと思います。「高い」と言う方もいれば、「仕事を取ってきてもらってるから、それくらいとってもらってもいい」と言ってくださる方もいます。ただ、我々がこれ以上取ってしまうと、取り過ぎだと思うのでは、このくらいがちょうどいいんじゃないかと考えています。 今は、みらいワークスの社員もプロジェクトに常駐して、プロジェクトマネジメントをするケースもあるので、そうすると2割だと低いかもしれません。今後、プロジェクトのかたちによって変わってくるのかなとも思います。

朝倉:御社はいわゆるコンサルティングファームではありませんし、単純な横比較はできませんが、コンサルティングファームで働く人の感覚からすれば、プロジェクトの価格の20%という仲介料は、非常に安く感じられるでしょうね。

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